2022年10月に発売されたオーディオテクニカのATH-CC500BTが、世界から注目を集めています。軟骨伝導とは、骨伝導とは違う技術であり、まったく新しい世界初のイヤホンなんです。
そんな注目のオーディオテクニカATH-CC500BTの軟骨伝導イヤホンの魅力について解説します。
軟骨伝導イヤホンとは
軟骨伝導によく似た言葉である、骨伝導(bone conduction)について聞いたことがある方も多いかと思います。
骨伝導は、音の振動を頭蓋骨に当てて、耳の奥にある蝸牛へ振動を伝えることで音を聴くことができる仕組みです。
一方で、軟骨伝導(Cartilage conduction)とは、耳の軟骨を振動させることによって、耳の中で音源を発生させる仕組みです。
2004年に奈良県立医科大学の細井裕司学長が発見し、空気伝導、骨伝導に次いで「第三の聴覚経路」の発見と呼ばれるほど注目を集めました。
骨伝導イヤホンとの違い
骨伝導イヤホンは、頭蓋骨に振動を当てるため、スピーカーが頭部にぴったりとくっつくような締め付けがキツいのが当たり前でした。
補聴器として骨伝導イヤホンを使っている方にとっては、長時間の締め付けがストレスになるという問題があったのです。
しかし、軟骨伝導の補聴器では、耳の軟骨に当てるだけで良いため、締め付けられるようなストレスが少なくてすみます。
また、骨伝導で音楽を楽しむには、頭の中で左右のステレオが混じり合うため、音の立体感といった感動体験も薄れてしまいがちです。
軟骨伝導は、あくまで耳の内部に音源を作り出す振動であるため、左右の音の相違を感じとることができ、ステレオとしての楽しみ方を保つことができます。
軟骨伝導イヤホンの魅力
骨伝導や普通のカナル型イヤホンに比べて、軟骨伝導イヤホンATH-CC500BTの魅力について解説します。
周りの音を聞き取れる
普通のイヤホン(開放型ヘッドホンを除く)では耳を防ぐことによって、周りの音声が聞き取りにくくなる問題が起こります。
例えば、駅の構内アナウンスを聴き逃したり、自動車の接近に気づかなかったり、耳を完全に防いでしまうのは日常生活の中で問題が発生してしまうでしょう。
しかし、軟骨伝導イヤホンでは、耳をふさぐ必要がないため、周りの音を聴きながら音楽を楽しむことも可能になります。
友人や家族と過ごす時間に使っていても、違和感なく過ごすこともできるかもしれません。
締め付けられる感じが薄れている
骨伝導は、頭蓋骨にぴったりとフィットさせるものです。
そのため、スポーツなどの激しい動きには強いものの、締め付けにストレスを感じる方も少なくありません。
軟骨伝導では、軽く触れることで音源を感じられるため、締め付け感も比較的ゆるやかですみます。
どちらにもメリットはありますが、長時間かけて音楽を聴く場合は、軟骨伝導イヤホンの方が有利でしょう。
ボリュームを出しやすい
骨伝導は、硬い頭蓋骨に振動を与えるため、騒がしい場所で使うには、音量が充分に出ないといった問題もありました。
また、音を閉じ込められないため、音漏れによって大きな音は出せない問題もあります。
軟骨伝導イヤホンでは、耳の軟骨を伝って耳の中に音源を作りあげるため、骨伝導のようにボリュームが出せなかったり音漏れしたりする心配も少なくなるでしょう。
軟骨伝導イヤホンの将来性
軟骨伝導イヤホンの登場により、新しい音楽体験がオーディオテクニカより提供されるようになりました。
ヘッドホンやカナル型イヤホンに比べると、繊細な音楽体験というところまでは至っていません。
しかし、外界にとけ込みながら好きなアーティストの音楽を楽しむ、という選択には最高のアイテムと言えるかもしれません。
今後はProモデルのような、感動のある音楽体験に軟骨伝導という選択肢もきっと出てくるでしょう。
ふるさと納税でも購入できるが・・・
ちなみに、ATH-CC500BTはふるさと納税でも購入できるが、50,000円とちょっとお高め。
普通にAmazonで購入した方が良いかもしれません。
オーディオテクニカATH-CC500BTは新しい音楽体験をつくりあげる
骨伝導を試したけど相性が合わなかったという方でも、軟骨伝導はまったく別の音楽体験を提供してくれます。
条例による地域差もあるようですが、自転車に乗りながらイヤホンを付けることも認められる可能性もあるでしょう。※必ず地元の警察署へ確認をとってください
軟骨伝導イヤホンATH-CC500BTが、2023年に注目を集めることは間違いありません。
コメント