今回は、スピーカー内部で使うオーディオ用フィルムコンデンサのメーカーの違いで、音質はどう塗り替えられるのか検証しました。
スピーカーに使いたいオーディオ用フィルムコンデンサのおすすめ3位まで発表します。
オーディオ用コンデンサとは
オーディオは電気の周波数を変換して音の周波数としてスピーカーの振動板から出力しています。
スピーカーから流れる音楽は必ず電気信号に変換してから再生されるわけです。
オーディオ用コンデンサはその電気の流れを人が耳で聴いた時に心地よく聴けるように繊細に調整したコンデンサを言います。
人の感性に伝わる世にも珍しい電子パーツがオーディオ用コンデンサなのです。
オーディオ用フィルムコンデンサの特徴
フィルムコンデンサの特徴は、透明感のあるねいろに変わることです。
電解コンデンサではしゃりしゃりとしていた高音もフィルムコンデンサに交換することでクリアでうっとりとした音質へと変えてくれます。
スピーカーのフィルムコンデンサを交換するならカップリングがおすすめ
いちからスピーカーを自作するなら、そのままフィルムコンデンサを使っても良いでしょう。
もし、市販のスピーカーの電解コンデンサをフィルムコンデンサに交換するならおすすめの方法は、電解コンデンサのカップリングコンデンサとして0.1μF程度のフィルムコンデンサをつけるのが良いかと思います。
ウーハー部の電解コンデンサも含めてすべての電解コンデンサにカップリングとして付けるのがバランスの良い音を楽しめるかと思います。
オーディオ用フィルムコンデンサの9社比較
聴き比べをしたのは、9社メーカーのオーディオ用フィルムコンデンサ。
- BENNIC
- AUDYN
- MONACOR
- PARC Audio
- jantzen audio
- MUNDORF
- claritycap
- SOLEN
- dayton
パスコンでの簡易的な音質聴き比べです。
音質の聞き込み時間は30分程度の慣らし時間をかけて聞き比べています。
オーディオのコンデンサにはこれまでに20万円以上は使っています。
BENNIC
フィルムコンデンサは台湾のメーカー。OEM提供しており、エントリーモデルのスピーカーに多く搭載されるフィルムコンデンサ。
特徴はクセがない感じの音質。
弦の音にツヤがあり、解像度は高い。
高音が少しかすれる感じ。
使い勝手がよく、初めてのフィルムコンデンサにはBENNICがオススメ。
エージング時間:不明
AUDYN-CAP
フィルムコンデンサの製造はドイツのINTERTECHNIK.Electronic社。
特徴は滑らかでキン付かず低音までしっかり出る音質。
オーディオ用フィルムコンデンサの中では一番使い勝手がよいかも。
解像度は低め。
いい意味でフィルムコンデンサぽくない聴きやすい音質。
エージング時間:15時間以上
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MONACOR
バランスがよく高音域、低音域までよく鳴らせれる。
特徴はドラムスのアタック感やベースの鳴りがよくパワフルな音質。
それでいてうるさくはない。
高音域のクセも無ければ伸びもないが聴きやすい。
解像度も多少はある。
オーディオ用フィルムコンデンサのなかで使い勝手がいいかもしれない。
エージング時間:不明
claritycap
フィルムコンデンサはイギリスのメーカー。
特徴は凛として元気よく鳴る音質。
クリアではっきりとした音質。
高音域の解像度が高くとてもくっきりとしている 。
色付けは少なくどこか平たんな印象の優等生 。
スネアが似合う。
エージング時間:不明
MUNDORF
フィルムコンデンサはドイツのメーカー。
Bowers & Wilkins(B&W)にも使われている。
特徴は雲の中にいるような全体的にもやのかかった音質。
疾走感のある曲では風が吹くように駆け抜けてくれる。
特別得意な楽器もないが、解像度も少し上がる。
ゆらぎを与える音色づけが雰囲気ありとてもよい。
エージング時間:不明
jantzen audio
フィルムコンデンサはデンマークのメーカー。
特徴はナチュラルな音質。
音の変化が少なくユニットの性能で鳴りを変えてくれそう。
高域の伸びはなく中音域が目立ち、低音域がボンつく。
解像度高くなくふくらみがあり特別得意な楽器もない。
ユニットの性能をよく反映してくれそう。
ユニットにこだわった時に使ってみたい。
エージング時間:不明
PARC Audio
フィルムコンデンサは日本のメーカー。
一番ないと思った音質。
特徴は特別解像度が高くなったわけでもないにもかかわらず作られた音質。
低音域の損失が激しい。
daytonに似ているが表現力でもdaytonには劣る。
ツイーターに使うならバイワイヤリングにするぐらいの大幅なテコ入れが必要。
エージング時間:不明
dayton audio
フィルムコンデンサは、アメリカのメーカー。
特徴は明るくツヤのある音質。
繊細さでは他のコンデンサに比べて劣るが聴きやすい音質。
華やかなスピーカーになる。
低音域の損失はあるので低音重視の方には向かない。
わかりやすく変化し聴きやすくAmazonや楽天でも手に入る。
オーディオ用フィルムコンデンサの入門機といったところ。
エージング時間:2時間以上
SOLEN
フィルムコンデンサは、フランスのメーカー。
DALIにも使われているコンデンサメーカー。
※DALI MENUET SEにはMundorf製を使用との情報あり
特徴は解像度が秀逸で奥行を感じる音質。
楽器の音を楽しみたい方はSOLEN で間違いない。
弦の音が美しく奥行きある音を奏でてくれます。
高音域はかすれ気味で時折り耳につく音もある。
安定して鳴らすより表現力の高さで優秀なコンデンサ。
SOLEN「FastCap」と「SilverCap」の違い
値段が高いのはSilverCapですが、音質にはどのような違いがあるのかまとめます。
FastCap
特徴はとにかく解像度が高い音質。
スピーカーに奥行きがあるかのような立体的な音でゾワっと鳥肌が立つような表現力を持つ。
ただし、低音は弱い。
安価なフィルムコンデンサの中ではトップクラスの表現力。
エージング時間:2時間以上
SilverCap
高価なフィルムコンデンサだが試す価値あり。
FastCapの解像度にこそ劣るものの、低音域までよく再生できる。
弦の爪弾く音などは鳥肌ものの解像度はある。
特徴はバランス良く解像度の高い音質。
映画を再生するには最高品質のフィルムコンデンサ。
エージング時間:2時間以上
番外 SHIZUKI
オーディオ用フィルムコンデンサのメーカーではないので基本的にスピーカーにオススメはしない。
中音域にかすれが出ます。
特徴は鳴りがクリアな印象で聴きやすいが解像度高い訳でもなく、オーディオ用との表現力に差が出る音質。
手持ちにあるなら試しても損はない。
エージング時間:不明
選定外 オイルコンデンサ
名前の通りオイリーな音質になるので不思議。エレキギターによく使われているコンデンサ。
特徴は滑らかさはあるが、平坦になる音質。
オイルコンデンサでも高音域があでやかであったり種類によって鳴り方が千差万別なので聴き比べをしたい。
今回は日本メーカーのビタミンQオイルコンデンサ。
エージング時間:24時間以上
マイカコンデンサ
雲母という自然の鉱石を使ったコンデンサ。「マイラコンデンサ」と名前を間違えないように注意。
音が滑らかになりバランスを取りやすいのだが、ツイーターに使うとシャリシャリと鳴ってしまい使いづらい。ウーハー部分に使うと良さそう。
おそらく工業用のマイカコンデンサを使ったせいかもしれないため、オーディオ用も試してみたい。
エージング時間:不明
オーディオ用フィルムコンデンサのおすすめランキング
ペア2,000円以内で買えるフィルムコンデンサのおすすめランキングです。
この3つのメーカーはすべて音の鳴りの違いを比較しても良いと思います。
第1位 ???????※1
ぬるりとした音がどこか心地いいんですよね。まったりと音楽を聴きたい方は?????※1一択かと思います。低音域もよく出ていてバランスがいいフィルムコンデンサだと思います。
※1 世界的な原材料の不足により品不足になっているため、情報公開を中止しました。
Noteの有料記事(¥4,980)に情報を載せていますので、気になった方はぜひご購入ください!
スピーカーの音づくりに必要な情報が満載で、値段以上の満足感を得られるように仕上げました。
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第2位 SOLEN FastCap
解像度の高さでは群を抜いてSOLENの音が美しいです。弦の音も美しいのですがFastCapでは少し低音が控えめ。
それでも鳥肌が立つほどの表現力を持つフィルムコンデンサなのだが、低音域がマイナス面であったため2位になりました。
Solen Silver CAPなら低音域まで出せるが・・・値段が高いので思い切りは必要です。
第3位 AUDYN-CAP
とにかくバランスがよくて透明感がある。
フィルムコンデンサは低域が目立ないことが多いのですが、低音域までよく出ていると思います。
解像度の高いフィルムコンデンサが好きな僕にとっては第3位ですが、1位に推している方もいらっしゃるかと思います。
エージング時間15時間以上で、音に透明感が出てくる。
第4位 BENNIC
安定感ではSOLEN Fast capよりも高く、低音がよく出る。エントリーモデルのスピーカーにも使われることからコストパフォーマンスが高く、失敗の少ないコンデンサはBENNIC一択。
フィルムコンデンサを買えるオススメのネットショップ
横浜ベイサイドネット
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コイズミ無線
仙谷電商
無料で音質を変えるならイコライザ設定
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柔らかでふくよかな低音表現ができるイコライザ設定も作っており、ねいろ屋さんでは「新世界(New World)」として紹介しています。
新たな音楽の楽しみ方を知るには、こちらのイコライザ設定の記事もぜひご覧ください。
まとめ
おもしろいのはオーディオ用フィルムコンデンサの音の色付けにメーカーの国の色が特徴として聴きとれることにある。
迷った時は好きな国のイメージで購入するのもおもしろいですよ。
いつかは10万円ぐらいかけて、ハイグレードの電子パーツも聴き比べたいものです。
はじめてであれば、まずは手に入りやすいDayton Audioから入るのもいいですが他のフィルムコンデンサとの聴き比べは必ず行ってみた方がいいです。
オーディオの内部パーツをいじるのはおもしろい世界です。
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エルメスって財布だけでも50万円とかするのでかなりいいものだと思うんですよね。
コメント
Baysidenet 横浜ベイサイドネット
社長の女性はとても感じも良いし丁寧。
男の店員は最悪。
しかも人のアイデアを完全に盗み、パクリました。
僕の設計したスピーカーを元図いて寸法まで聞きあとでしっかりと製造のアイデアは僕だと言うと言う事で作りと寸法、中の吸音材もおしえた。
しまいには何も無、お礼も無い。
一度会社名と苦情をGoogleで検索してください僕でない多数の人間が苦情を多数述べております。しかも急に夜逃げの様に新潟に引っ越し。
社長は素晴らしい人間、授業員はゴミ以下のカス男です。
を気を付けてください。
売る時は何でも言う人間です。
BAYSIDENETは良い会社ですが男性の社員は本当に最低。
評価ありがとうございます!onkyoのD-V77の電解コンデンサーからの置き換えで探しており評価の良かったAUDYN-CAPの廉価シリーズ MKTを購入し取り付けたところ大正解でした!ギターやピアノの共鳴など解像度も桁違いに高くなり満足しています。