ミライスピーカーは評判が悪い、と聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
Amazonのカスタマーレビューには「安いラジオみたいな音」「低音が効いていない」など辛辣な口コミも数多く見つけることができます。
しかし、「ミライスピーカーを使って音が聴こえやすくなった」という口コミをたくさん見つけられるのもまた事実です。
なぜこのように賛否が別れてしまうのか?ミライスピーカーの7つのデメリットと本当の魅力について解き明かします。
ミライスピーカーとは

「音量上げずに、言葉くっきり。」のキャッチコピーで老人性難聴を抱える方を中心に人気のスピーカーです。
特許技術「曲面サウンド」の開発により、テレビの音量が大きくなりやすい難聴の人にとって聴きとりやすく、健常な耳の人にとっても柔らかな音を再生します。
ミライスピーカーはバリアフリースピーカーである
ミライスピーカーはオーディオファンが泣いて喜ぶ音を届けてくれるわけではありません。
テレビの音を聞き取りにくい難聴者をターゲットにしたバリアフリースピーカーです。
そのため、健常者にとっては「つまらない音」と感じる可能性はあるでしょう。
しかし、駅やショッピングモールの音声アナウンスにも採用が進む可能性を持っているほど、将来的にはミライスピーカーを身近に感じる体験も増えるかもしれません。
注目したのは蓄音機の技術

ミライスピーカーの誕生ストーリーは、音楽療法を専門とする大学教授の話しから始まります。
「蓄音機の音は、耳の遠い高齢者にもよく聞こえる」
この話を参考に研究を進めたところ、どうやら蓄音機のラッパの形状に秘密が隠されている可能性を見つけたのです。
そこから、現在の特許技術「曲面サウンド」の開発にいたり、ミライスピーカーは誕生しました。
なぜ蓄音機が難聴者にとって聴きやすいのかは科学的にはまだはっきりとしていません。
しかし、ミライスピーカーの試聴会では実際に聴こえやすいとの声をたくさん受けていることもあり製品化を進めたようです。
1877年に誕生した世界でもっとも古いスピーカーである、蓄音機が今また注目されているのがおもしろいですよね。
健康な耳を持つ人のためのスピーカーではない
ミライスピーカーはハードロックを楽しめるアイテムではありません。テレビの音声を聴こえやすくサポートするためのバリアフリースピーカーです。
おそらく昔の蓄音機を使って激しいロックサウンドを再生しても、低音が響かなくてもおもしろみがないと感じる方がほとんどだと思います。
現代的なアーティストの楽曲を表現するためにミライスピーカーは存在しているわけではないのです。
ミライスピーカーの7つのデメリット
口コミでも辛辣なレビューが書かれるように、ミライスピーカーはデメリットだらけのスピーカーだとは思います。
ここでは、実際にミライスピーカーが抱えるデメリットについて具体的に解説します。
デメリット1:まったく迫力のない低音域
ミライスピーカーは蓄音機から発想を得ているバリアフリースピーカーです。
モダンでハイカラな最先端の音楽にふさわしい音響装置ではありません。
これには理由があって、人の声の周波数は100~1,000Hz程度しかなく、人が聴き取れる周波数である20〜2万Hzに比べると圧倒的に狭いことが分かります。
かつての携帯電話の音声も300~3400Hz程度しか伝送しておらず、電話越しに聴こえる音楽はとても聴きにくいものではなかったでしょうか。
ミライスピーカーも同じように、人の声が聴き取りやすい中音域に絞って音を流していると考えられます。
「昔のラジオのような音がする」という感想を抱く方がいるのも、この低音域の弱さが原因だと思います。
デメリット2:味気のないモノラル音
ミライスピーカーは、蓄音機から発想を得ているスピーカーです。
スピーカーが誕生したときから、現在のような2chステレオサウンドが開発されたわけではありません。
1980年代ごろにテレビのステレオ再生が普及しはじめたように、ゆっくりと浸透してきたものです。
蓄音機はもちろん、レトロな真空管ラジオが今でも愛されているように、モノラルが絶対に悪いものというわけでもありません。
蓄音機へのリスペクトも込めて、ミライスピーカーはあえてモノラル再生につくりあげているのだと思います。
デメリット3:ワイヤレス接続はできない
ミライスピーカーの入力端子は「3.5mmステレオミニジャック」しかありません。
そのため、ハイカラなシニアがスマートフォンで利用したいと願っても、残念ながらBluetooth接続やWi-Fi接続はできません。
その代わり、電源をつけて、テレビやスマートフォンのイヤホンジャックに差し込むだけで使える、といったシンプルな操作性も実現します。
デメリット4:価格帯は高めである
最先端のスピーカーが1万円代で購入できる時代に、ミライスピーカーは3万円ほどの出費が必要です。
しかし、元々は企業向けに小ロットで作っていた時代には1台15万円もする時代もあったそうです。
その頃に比べるとはるかにお値打ち価格になっていますが、1台3万円は確かに高いかもしれません。
デメリット5:リモコンがない
ミライスピーカーの音量を変えるには、装置を直接さわって操作しなければなりません。
そのため、ちょっと今だけ音量を下げたいといった使い方は基本的にできません。
ただし、テレビで使う場合はイヤホンジャックに刺せば、そのまま音声外部出力を可変(ボリュームを変えられる)として使うことはできます。
つまり、テレビのリモコンを操作することでミライスピーカーの音量調整も可能だということです。
デメリット6:有線ケーブルが短い
ミライスピーカーのケーブル長はおよそ1.5mしかありません。
そのため、お手元スピーカーのように机の上に置いて近くで聴くという設計にはなっていません。
テレビの横に置いて、2〜3m程度の距離で使うことを想定して設計されています。
ただし、付属のイヤホンジャックは交換が可能であるため、こちらの商品のような3.0mの長さのケーブルへ交換したり、延長ケーブルを使うことで長さを変えたりもできます。
ただし、あくまでも2〜3mの距離で聴くことを想定している製品であるため、基本的にはテレビの横に置いて使うのが正しい使い方です。
デメリット7:効果を感じないこともある
ミライスピーカーの聴覚テストでは、7〜8割程度の人に効果が感じられたという結果になっています。
逆にいうと、1〜2割程度の方は残念ながら効果を感じられなかったと読み解くことができます。
ほとんどの方が効果を感じられる一方で、感じ方には個人差が出てしまうようです。
しかし、ミライスピーカーのすごいところは60日間の返品保証期間がある点です。
気軽に試してみて、効果を感じられなかったら返品するのも一つの手段ですね。
【公式】ミライスピーカー・ホーム 60日間返金保証
60日間の返品保証はこちらの公式サイトから購入しなければ適用されない点にはご注意ください。
ミライスピーカーの口コミ
Amazonからミライスピーカーの口コミ・評判2,243件(2022.12.27現在)を独自に集計してまとめました。
良い評価
☆☆☆☆☆聞こえやすい
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1OSTF2U6O1E5C/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B08766MXQK
今まで聞きづらかった音がはっきりと聞こえます。設置も簡単にすることができました。
☆☆☆☆★聞きやすいがモノラル
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1H51AEE3XUC44/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B08766MXQK
確かに聞きやすくなった。特に高音が聞きやすい。モノラルなので音の広がりがなく臨場感のないスピーカー。
普通の評価
☆☆☆★★高音
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R4H9LJYW297Q5/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B08766MXQK
高音がよく聞こえます 老人にはいいと思う
音楽を聴くにはあんまりよい音ではありません
悪い評価
☆☆★★★確かに良く聞こえるが音質が悪すぎる
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R3J5UDGV1RQJFT/ref=cm_cr_arp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B08766MXQK
評判が良かったので、試聴できないまま購入しました。確かに聞こえることに関しては問題ありませんが、何せ音質が悪すぎたので、使わずそのまま置いてあります。高音質版が出たら購入を再度検討はすると思います。老人向けには手元スピーカーの方が便利かとおもいました。
☆★★★★返品するつもりです
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R30WEARH6DB0YK/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B08766MXQK
安いラジオの音のようで、家族には不評です
結局、使ってないので返品したいです。
口コミから分析したミライスピーカーの実態
プロの目線でミライスピーカーに寄せられた意見をまとめています。一般のユーザーよりも信憑性のあるオーディオファンの目線からミライスピーカーについて解析します。
難聴者にとっては聴こえやすい
老人性難聴を抱える方にとって、ミライスピーカーは聴きやすいとの口コミが多く集まっています。テレビの音量が大きくなりやすい家族と同居している方にとってはミライスピーカーは魔法のようなアイテムかもしれません。
音の臨場感・重厚感がない
音の臨場感や重厚感がないとのマイナス評価です。
これについては、開発者自身も「音が良いわけではない」と明言しており、それでも難聴を抱える方にとっては聴きやすいので商品開発をしたと言う裏話もあります。
オーディオとして優れたスピーカーでないことは開発者も認めていることなのです。
ただし、蓄音機の音がいいと言う世代もいて、高音質だと評価する意見もわずかながら見つけることもできます。
値段は高いが便利になったことを考えたら安い
値段については正直に言うと僕も高いと思っています。
ただし、本当に困っている人にとっては今の価格でも手に入れたいほど優れたスピーカーだと評価されています。
元々は施設を対象に15万円程度で販売していたスピーカーを量産化しているため、コスト面では現在の3万円弱の値段でも、かつての1/5程度にコストが抑えられています。
健常者と使うならテレビの音も出すのがオススメ
興味深い口コミとしては、テレビと同時に音を出すのがいいという意見がありました。
難聴者はミライスピーカーの音に頼り、健常者はテレビの音で臨場感を味わうと言う両方のメリットを生かした使い方です。
ミライスピーカーは蓄音機の音に近いので、最近のテレビの重厚感ある音にはどうしても敵いません。低音の質ではテレビのサラウンドスピーカーの方が優れていると言えます。
もし健常者と同居していて使いたい場合は、テレビとミライスピーカーの両方から音を出すことを試してみるのもいかがでしょうか。
ミライスピーカーが難聴者に評価される理由とその魅力
ミライスピーカーが難聴者にとって聴こえやすい科学的なロジックはまだ解明されていません。
その中でも統計情報から割り出したミライスピーカーの性能を示す根拠について説明します。
詳しい解説については、開発者のYouTubeから確認することもできます。
聴こえる音ではなく理解できる音
難聴を抱える人であっても音が聴こえないわけではありません。
スピーカーから音が聴こえていても単語を識別して理解するのが難しいのです。
難聴を抱える人も音が聴こえないわけではなく、単語を識別して理解するのが難しいらしいです。
この単語の聴き取りに効果を発揮するのが、ミライスピーカーです。
ブラインドテストでは単語の認識率が30%向上
被験者を集めてブラインドテストを実施したところ、単音(文字一文字)の聴き取り精度がミライスピーカーでは30%向上したと言う実証結果が出ています。
どちらがミライスピーカーの音であるかは伝えなくても、単語の聴き取り能力がはっきりと向上したのです。
雑踏の中での聴き取り能力が全体的に向上
駅のホームやショッピングモールで、わいわいがやがやとした雑踏のなかでミライスピーカーの効果があらわれています。
百貨店や鉄道関係者では、実際にミライスピーカーを導入し始めるという動きがあります。
特に、大きな被害を生んだ震災時には、防災放送が聴き取れなかったと答える被災者が多くいました。
このような問題を解決するためにも、ミライスピーカーによるバリアフリーが実現できる未来が来るかもしれません。
ミライスピーカーを試すなら公式サイト
ミライスピーカーには様々なデメリットがあることが分かりました。
しかし、難聴を抱える人にとっては夢のようなアイテムになる可能性も秘めています。
そこで、どうしても一度試してみたいと考えている方には、公式サイトの返品を利用する方法が考えられます。
もしAmazonから購入してしまうと、返品交換が少しだけ複雑になります。
公式サイトから購入すると90日の返品期間が設けられているので、試しに使ってみて音質に不満があるようなら公的な手段で返品しても良いでしょう。
返品交換の難しいAmazonの販売サイトはこちら
Amazonでは発送と到着が早いのですが、公式ページのような返品対応は行っていません。
ただし、Amazonの返品・交換手続きが可能であれば、返品できる可能性はあります。
Amazonの返品方法や返品の概要についてご確認のうえ対応ください。
60日の返品保証のある公式サイトはこちら
Amazonと値段も変わらずに60日の返品保証があるのが公式サイトです。
ミライスピーカーの購入にはこちらの公式サイトからの購入をおすすめします。


ミライスピーカーの口コミ・評価が別れるのは仕方のないこと
ミライスピーカーにはデメリットはありますが、テレビの音が聴こえやすくなったという意見が多くあります。
デメリットについても理解したうえで購入した方にとってはバリアフリーを実現する魔法のようなスピーカーになり得る可能性はあるでしょう。
老人ホームでの利用や同居家族のテレビのボリュームが大きくて困っている場合には、ミライスピーカーは素晴らしい効果を発揮してくれるかもしれません。

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