スピーカーケーブルをつなぐ端子と言えば、赤と黒の2色に分けられた2つの端子を見たことがある方も多いかと思います。
でも、高級なスピーカーを見ると、赤と黒の2色の端子が2つずつあって、全部で4つの端子があったりなんだかややこしいと感じる方も。
この記事では、そんなややこしく見えるスピーカーケーブルの端子と音質の変化について解説します。
スピーカーケーブルの端子の種類
一般的なスピーカーに付いている端子は赤と黒が1つずつのシングルワイヤー端子と言います。
逆に赤と黒の端子が2つずつある、4つの端子はバイワイヤー端子と言います。
アンプの種類によっては、バイワイヤー接続に対応しているものもあるんですね。
シングルワイヤー端子
シングルワイヤー端子とは、赤と黒の2つの端子が付いてるスピーカー端子です。
それぞれ電極の色を表しており、赤が+プラス、黒が−マイナスです。
イヤホンなどは端子は1本なのに、なぜわざわざ+−2つの端子を用意するのでしょうか?
それは、端子を2つに分けた方が音質が良くなる可能性が高いからです。
有線のイヤホンケーブルを見てみると、とても細いケーブルが使われていることがよくあります。
実はイヤホンのケーブルの皮膜を剥がすと、中身の電線は+と−の2本以上のケーブルに別れているんです。
つまり、1本に見えるケーブルも中では+と−の電極は別れているわけです。
しかし、ケーブルが細すぎるとスピーカーに使うような高い電流では音質にも影響を与えることがあります。
そのため、スピーカーに使う端子にはある程度はケーブルの太さを確保しやすい端子を2つに分けているのです。
バイワイヤー端子
赤と黒の2つの端子をシングルワイヤー端子と言いますが、赤と黒が2つずつ4つの端子があるものをバイワイヤー端子と言います。
なぜ、赤と黒の端子を2つに分ける必要があるのでしょうか?
それは、スピーカーには「ツイーター」と「ウーハー」の2つのスピーカーが使われていることにあります。
ウーハーに流れる逆起電力が加わり、ツイーターの音質を損ねることがあるのです。
そのため、透明感のある音質を楽しみたい方には、バイワイヤー端子が当たり前に使われています。
バイワイヤー端子だと音質が上がるのか?
上記の説明を読むと、バイワイヤー端子が最強のスピーカーである、という結論に至ることは間違いではありません。
ただし、10万円クラスのスピーカーについてはどうでしょうか?
実はジャンパープレートやケーブルを使ってシングルワイヤー接続にしている方が音質は高いことがあります。
なぜ音質が高いかと言うと、スピーカーの音作りにはウーハーとツイーターの交わった音の美しさを追求しているからです。
確かに、バイワイヤー端子だと「ウーハー」と「ツイーター」それぞれの音質はアップすることでしょう。
しかし、それぞれのユニットの性能が高まったからと言って、必ずしも人の耳で聴いて美しい音であると言うわけではありません。
それぞれの音の連携という点にも目を向けなければなりません。
野球に例えるなら、バイワイヤー接続がホームランバッターをずらりと並べる強豪チームだとしたら、シングルワイヤー接続は打線をつなぐチームプレーを重視するチームのようなイメージです。
もし、強豪選手を集めて美しい音を奏でるなら、チームの監督とも言えるアンプの性能にもこだわりを持たなければなりません。
この点は実際に試してみて自分の好みで判断する必要がありますが、10万円クラスのスピーカーではバイワイヤー接続が最強とはならないことを知っておいてもよいかもしれません。
スピーカー端子の種類でも音の変化を楽しもう
ここまで説明したとおり、シングルワイヤー接続、バイワイヤー接続とスピーカーには2つの接続方法があります。
音の好みは人それぞれですので、透明感の上がるバイワイヤー接続、バランスの良いシングルワイヤー接続、それぞれを試して判断してください。
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